物語のロケーションガイド

ヒツジの牧場

六甲山牧場

 六甲山は、富士山のようなひとつの山ではなく山脈のように連なっていて、うはらに住んでいると背後にいつもそびえ風景に溶け込んでいる山です。住民は、山が見えるからあっちが北と方位磁石のように使っていて、遠い別の場所に行っても山が見えたら北と思う不思議な習性を身に着けてしまいます。
 山に登るにはいろんなルートがありますが、JRに「六甲道」と阪急電鉄「六甲」駅があって簡単に上るにはメインの登り口となります。山上まで道路はあり車で行けるものの、バスの場合「六甲ケーブル下」で終点、そこからケーブルに乗らなければなりません。かつては直通バスもあったのですが、そのバスを運営していた阪急とケーブル所有者の阪神が合併してからは、競合せずにケーブルを守っていこうとなったようです。昭和7年創業のこのかわいいケーブルには経済的合理性に変えられないものがあるのです。今でも山上のホテル等は宿泊客用に直通バスを出していますし、もちろん自家用車でなら無料で登れますが、山道なのでクネクネしていて酔いやすい人はしんどいです。機会があればぜひケーブルに乗ってみてください。

六甲ケーブル

六甲ケーブルホームページより


 山上駅からは循環バスがあり、山内の各施設を周回しています。都会から気軽に行ける山として六甲山にはいろんな施設がありますが、昔からある施設のひとつがこの「六甲山牧場」です。うはら出身ならだれもが一度は行ったことがあるような場所です。つくったのは神戸市で、昭和25年にスイスをモデルにした酪農振興が目的だったそうです。今は観光農場として酪農体験のほか、動物とのふれあい、ワークショップなど季節ごとに楽しめる場所となっています。

 その中でもおすすめなのが、毎年4月に行われている羊毛の刈り取り。羊毛フェルト人形の羊毛です。もじゃもじゃからスリムに変身する羊は見ごたえがあり、またこの季節には生まれたばかりの赤ちゃんが見られることも。刈り取られた羊毛は一部売店で販売もされています。ちょっと固めの感触で、大手メーカーのものとは違う個性の子が作れるので貴重です。なぜ固めかというと、羊毛を取る用の品種ではないからです。では、何用かと言うと…牧場の近くにはジンギスカンレストランがあって、六甲山名物グルメとなっているんですね…

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